前回の記事、
『「Magic Trackpad」操作時の手・腕の動作の特徴』で掌を「水平面」で使った場合に、通常の「Magic Trackpad」の配置では手首に負担が掛かる事を示した。今回は『掌を「水平面」で使い、自由に指先を延ばしていく時の、指先の運動』を側面から写真撮影("iPhone 4s" + "oSnap Voice Enabled Camera":音声でシャッターを切る)してみた。
詳しい事は、後で述べるとして、その時の映像(jpeg)を元に、「GIFQuickMaker.app」を使って「中指・指先の軌道」を映像(gifアニメーション)にしてみた;
始めに、指をツボメてから、伸びだすまでは指先は下がるとは考えていたが、その後も伸びながら下降を続け、指が伸び切るころからは、手首の屈曲が始まっている。
詳しい説明の前に、実験の様子を説明する。Macの前の机の上にセットした;
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図0.a 実験のセットアップの俯瞰 |
奥に「白とあずき色の方眼ノート」が目安の為に、バイスで立てられている。その前に青い色のブロックがあり、大きな本で高さを保持できるようになっている。手前の緑色のバイスに角材が挟まれているが、その上にiPhoneを入れて、バイスにより軽く固定されている。カメラの微調整には、「オプション → グリッド」にして、「方眼ノート」の方眼に「カメラのグリッド」が合うようにした。カメラのシャッターは「"oSnap Voice Enabled Camera":音声でシャッターを切る」を利用した。
カメラから測定系を見たのは;
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図0.b 実験のセットアップの正面図 |
この青いブロックに前腕を乗せ、前腕を方眼ノートに平行にし、掌の1/3ほどが、ブロックに乗るようにした;
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図01 掌の1/3ほどがブロックに乗っている。 |
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図02 指を軽く握る。 |
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図03 前腕ごと回旋して、掌をブロックに接地する。 |
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図04 指を開き始める。指先の腹は垂直面内にある。 |
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図05 実用的な指の開始姿勢の寸前。 |
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図06 実用的な指姿勢。 |
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図07 実用的な指姿勢。 |
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図08 実用的な指姿勢の限界。まだ指はリラックスしている。 |
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図09 指は完全に伸び切り、強いストレスを感じる。 |
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図10 手首が屈曲始める。非実用の姿勢。 |
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図11 手首を屈曲しきった。非実用姿勢。 |
実際の「Magic Trackpad」では、爪先がトラックパッドの表面に接触しない事も重要である。他方、実際の運用では「指の運動」と「手首の運動」と「掌」と「指の接触面」との相互作用により、自然なバランスが保たれる。
でも、上記の「図06〜08の姿勢」になるように運用するのが望ましそうだ。この姿勢は軽く湾曲しながら前方に傾いている。掌の接地面をパームパッドによって全体的に上方に傾ければ、日常の運行でも保持出来る訳だ。ちなみに「図06〜08の姿勢」では;
- 中指の運動幅:約7cm
- 中指の軌道の傾き:20°弱
であった。
他方、現在実験中の「フレームでの運用」では、パームレストの面から見て、「Magic Trackpad」の面は前方に向かって30°弱の傾きである。もう少し緩くしてもいいかもしれない。
このようにしてみると、Appleの「Magic Trackpad」とほぼ類似した指運用(キー打鍵のストロークが短かく、キーボードをすれすれに指をすべらせるような)をする「Wireless Kyeboard」とをパームレストと組み合わせるフレーム運用は、指・手首・腕にマイルドな運動を可能にすると思える。
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